【ピンチをチャンスに変える!】クレーム対応時の心理学3選

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取引先に対してミスを起こしてしまい、クレームに発展する。営業の現場で避けては通れない場面です。

取引先からはプロとしての完璧な仕事を求められる反面、自分の行動の甘さや、相手の望む行動がとれないと、その不満がクレームに発展することってありますよね。取引先を相手取って商売をしている以上、ある意味では自然な現象です。

とはいえ、その時の対応に不備や問題があるとは、火種が大きくなったり最悪は今後の取引きにも影響する恐れがある大事な局面です。

逆にその時の対応が迅速かつ、丁寧に対応ができるとかえって「クレームに対しても逃げずに向き合って対応してくれた。」という評価にもつながり、信頼関係がより強くなる、なんてこともあります。

ここでは相手の心理を読み、相手の心情を想定したうえでどういう対応を取ることが望ましいかを心理学の観点から見ていきたいと思います。

【ピンチをチャンスに変える!】クレーム対応時の心理学3選

☑本記事の内容

1.問題を増幅させない方法 コーピング理論
2.初動対応の方法の落とし穴(文面 VS 対面)
3.自責と他責について(帰属理論)
その1:問題を増幅させない方法 コーピング理論

☑どういった手法?
ストレスや問題に対する対処法のことで、ストレスに対する問題を抑えたり、問題の増幅を抑えるなどの手法を言います。コーピングの語源は、「問題に対応する、切り抜ける」という意味の「cope」という英単語でから成り立っています。

 

・問題焦点型コーピング
問題解決のための直接的な原因に対して、正面から問題を解決したり、ストレッサーを特定して取り除こうとすることを言います。
ストレスを感じるもとになる環境や外部からの刺激のことを「ストレッサー」といい、これを取り除こうとする動きに焦点を置くことを問題焦点型コーピングといいます。

・信頼できる人に相談し、解決策についての助言を得る
・起きている問題についての解決策を自身で調べる

 

・情動焦点型コーピング
ストレスを低減することを目的に、見方を変えたり気晴らしをしたりして、問題との距離を取り不快な感情を緩和させる手法。自分の感情をコントロールし、辛い気持ちを変化させたり解消させるなど、自分の感情にアプローチする方法です。

 

この手法を知っていれば、口論回避のために自分が何をすれば冷静になれるかを自身で分析し、自分が感情的になりそうな時にその行動をとることで感情の爆発を回避できます。

 

相手との口論や、ケンカなどにおいてはカッとなってしまったほうが、いらない言葉を発してしまって、その言葉の揚げ足をとられて理論的に負かされてしまったり、墓穴を掘ってしまったりと、感情的になったほうが負けるケースが散見されます。

 

そうならないためにも、自身の冷静を保つための方法を自身で理解しておくといいですね。

・アンガーマネジメントを理解する。
・感情的になりそうになったら深呼吸する。
・いったんコーヒーブレイクを挟む。

 

上記のとおり、情動焦点型コーピングは感情の持ち方に対する手法であるため、問題焦点型と異なり根本的な問題解決には至りません。

 

一方で、自分の感情の起伏や落ち込んだ状態のまま問題解決に着手しても、良い方向に向かうケースは少なく、「情動焦点型」をうまく活用し自身の感情を保ちながら、「情動焦点型」に向き合うなど、組み合わせながらストレスに正しく対処する方法を普段から備えておきましょう。

その2:初動対応の方法の落とし穴(文面 VS 対面)

今は時代の変化とともに足で稼ぐ営業からITやweb上のみのやりとりで完結できる関係性の取引が増えています。

 

それだけに、メールやweb媒体を通じた意思疎通に頼り、その便利さからクレーム対応時においてもメールでの対応で完結させようとするケースが散見されています。メールは対面よりも情報量に乏しく、相手の表情やその他環境面の情報が見えないため、閉ざされた空間でのコミュニケーションと言われています。

 

ここで気を付けるべきは、文面だけでの内容は自分のイメージを広げやすいツールとして知られており、それだけに文面を受け取った側の推論によって、勝手にこちら側の意図しない方向に思考が膨らんでしまったり、事態の悪化を引き起こす恐れがあるのです。

 

また文面はエビデンスを残すことにつながり、謝罪が必要なケースの場合に、本来詫びるべきポイントではない点について詫びていると、ポイントのズレがさらなる事態の悪化を招くケースもあります。

 

手紙や小説など、受け手側の想像にイメージを委ね、話のイメージを個々の想像を絡めて膨らませていくプラスの効果を期待したい場合には、むしろ対面で話をしたり具体的に事象を限定するよりも文面化するほうが有効に働くケースもあります。

 

上記からも、悪い状況ではメールは使わず謝罪やクレーム対応については、相手が悪い想像をしないように、すぐに出向いて顔を合わせて謝罪や対応をするほうが無難かも知れません。

その3:自責と他責について(帰属理論)

クレームに発展する理由には様々ありますが、こちら側のミスを理由としてクレームに発展することがあります。

また、その「こちら側」という言葉の中にも、

ケース1:会社が関与しているが自分が関与していない場合
ケース2:自分に原因がある場合

という大きく2つが想起されます。

 

・帰属理論
心理学には事象が起こった原因をどこに求めるかという「帰属理論」というものがあります。これは原因をどこに求めるかというもので、帰属理論の中にもさらに分類すると下記のようになります。

・外的帰属・・・組織や他者に原因を求める。
・内的帰属・・・自分自身に原因を求める。

ビジネスの世界では自責思考の方が成果の高さと相関しており、人によっては今日の天気すらも自分の責任であると考えている方もおられます。

 

自責のはき違えをしているケースはさておき、上記のケース1、2に共通することはどちらも、起こったミスは自社が関与し、それを原因として相手方に迷惑をかけクレームに発展しているということ。

 

外的帰属の場合に、他者に理由を押し付けるような釈明をしても、相手からは潔さがないように受け取られ、またその姿勢により、かえって怒りを増幅させてしまう可能性も捨てきれません。言い訳せず、潔く自社の非を自分事として認め、詫びることで信頼関係の再構築に繋がるケースもあります。

 

外的帰属の思考の傾向にある方にとっては、「なんで悪くもない自分が非を認め詫びなければいけないのか」と思われるかも知れませんが、会社組織の一員とその代表として取引先と向き合ってる自覚の再認識の場として、ぜひ参考にしてみてください。

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